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導入事例

Case study

ハイブリッドクラウド環境への移行でお客様の大切なデータを守る 安心・安全な基盤を構築

クラウド | セキュリティ

アオヤギ株式会社 様

 設立     1952年1月11日(昭和27年1月11日)
 所在地  福岡市中央区渡辺通2丁目9-31
 事業内容     システム構築/データベース構築/地図付データベース構築/文書作成/文書管理/電子ファイリング
 システム/CAD入出力/景観シミュレーション/大型スキャニング/動画編集・動画デジタル化 
 URL  https://aoyagi-f.co.jp/

会社概要

1952年創業のアオヤギ株式会社(以下、アオヤギ)は、複写や印刷・情報処理などの事業を通じて培った強みを元に「情報を活かす」サービスのプロフェッショナルとして、顧客のビジネス・ソリューションをサポートしている企業である。

主力事業である「業務効率化事業(BPO)」は、顧客の要望に合わせて提供するオーダーメイドのサービスである。使い勝手の優れたシステムの開発、紙文書の管理支援やデータ化、3DCG・動画・文章等のコンテンツ制作ほか、さまざまな顧客視点に立ったサービスで、顧客の業務効率化を実現する。また地元企業としての信頼も厚く、大手企業、地方自治体、民間企業などに対して、付加価値の高いソリューションを多数提供している。

背景:オンプレサーバーの運用上の課題感

刷新のきっかけは、4台のオンプレミスサーバーのサポート切れである。それは2008年、当時6拠点に分散していたサーバーを統合し、ISO27001(ISMS)認証に必要なツールやデバイスを管理するため導入したものであった。当初はデータを一元管理できるようになったこともあり、快適な環境であったが、2015年に更新して、長く運用するうちにさまざまな課題が表出してきた。そこで今回のサポート切れと合わせ、それらの課題を解決することとした。以下の3点がその課題である。

1つ目は、「安全なデータ管理」である。アオヤギは顧客から預かったデータを元に、印刷やコンテンツ作成、システム開発などの業務を行う。BCPの観点において、オンプレミスサーバーだけの運用では万が一の際のデータ損失リスクが大きい。また、近年増加しているランサムウェアの脅威などを踏まえても、セキュリティ対策をさらに強化することが喫緊の課題であった。

また、「出社して仕事をする」ことが大前提だったコロナ前は、社内ネットワーク内部の環境を安全に保持しておくだけでよかったが、今ではテレワークや、顧客との商談中に社内システムを参照するなど、新しい働き方への対応が必要になるため、社外からでも安全に社内ネットワークに接続できるようにする必要があった。

2つ目は、「サーバーの容量確保」である。顧客のデータは案件の都度預かり、継続的な取引になればその期間は削除できないため、データの量は増える一方である。サーバー容量がひっ迫する度にデータの整理と拡張作業を人手で行う必要があり、運用に係るコストが増大していた。

3つ目は、「システム管理者の負荷軽減」である。オンプレミスサーバーの運用は定期的な保守が欠かせない上、上記のようなサーバー容量の調整や新しい働き方への対応などで、社員からの問い合わせも多くなっていた。情報システムの担当者は数名設置しているものの、他の業務と兼務しているため、業務の負荷はかなり高い状況であり、早急な改善が不可欠であった。

上記の課題の多くはインフラ環境のクラウド化により解決できる。また、近年重視しているSDGsへの取組の一環としても、社内インフラをクラウド化することが望ましいとアオヤギは考えていた。検討の結果、移行データ量が膨大であることからフルクラウドへの移行は段階的に行うこととし、今回まずはハイブリッドクラウドに移行して、刷新前のコストを維持しながら課題解決を目指す方針とした。

刷新のポイント

「サーバー運用の課題解決にあたっては、長年のお付き合いの中で、常にアオヤギの立場に立って最適な提案をしてくれるソルネットに相談してみることにしました。」と語るのは技術本部 DS技術部 次長の永松 修一氏である。

ソルネットはアオヤギの課題に対し、複数の解決策を準備した上で、アオヤギの要望や運用実態に合わせた構成をまとめ、提案した。そのポイントは以下の3点である。

◆顧客データを守る安全なインフラ環境の構築◆

アオヤギの事業継続に欠かせない「顧客データを守る」ため、次世代型セキュリティ対策製品を選定し、IT資産管理ツールのLANSCOPE Cloudのデバイスログ閲覧機能、アプリ利用禁止機能等を併用することでセキュリティを強化した。また、Microsoft 365 Business Premiumの導入により、紛失または盗難されたデバイスの業務データを消去できる Microsoft Intuneや、多要素認証などの、より高度なセキュリティ機能を活用することで、さらに安全性を向上させた。

◆目的別のオンラインストレージ活用◆

ファイルの保管と管理については、目的別にサービスを使い分けることとした。日々の業務で扱っているデータはMicrosoft 365 Business PremiumのSharePoint OnlineとOneDrive for Businessを活用し、過去案件の取引先データのバックアップ用には容量制限のないbox で保管する案である。データの保管先を複数に分散させることで十分な容量の確保と可用性の向上を図った。

◆システム管理者の負荷軽減◆

ハイブリッドクラウドの導入により、特にシステム管理者が負担に感じていたファイルサーバーの容量拡張業務が不要になった。それ以外にも、自動バージョンアップが可能になるLANSCOPEのクラウド版移行や、分散していたアカウントの管理を一元化できるMicrosoft AzureのActive Directoryサーバー、JBCCが提供する運用付きクラウドサービス「EcoOne」などを組合せ、システム管理者の負荷を軽減する構成にした。

*エクスプロイト検知...ソフトウェアやシステムが内包しているセキュリティの脆弱性を攻撃するプログラム。エクスプロイトをサイ バー犯罪者が多用するのは、脆弱性がJavaやFlashなど多くの人が利用しているプログラムにしばしば発見されており、極めて多くのコンピューターを同時に攻撃が可能となる。

刷新効果

「過去のデータが急に必要になったお客様に、アオヤギで保管しているデータをご提供してとても助かったと感謝いただいたことが何度もある。今回のクラウド移行により、お客様を長期的にご支援するために重要なデータの損失リスクが回避でき、トラブルや顧客満足の低下リスクを未然に防ぐことができるようになったのは、お客様のためにも本当によかった。」(永松氏)

また、セキュリティを強化したことで、社外に端末を持ち出して社内のネットワークにアクセスできるようになった。これにより、コロナ禍において訪問ができない取引先とのWeb会議や出張先での業務が自由に行えるようになり、柔軟な働き方が可能になった。

さらに、永松氏によると「取引先との打ち合わせだけでなく、社内のコミュニケーションの機会が活発になっている。これまでは一部の社員だけが無料のチャットツールを使って情報共有を行っていたが、今回全社員向けにTeamsを導入したことで、拠点間でもWeb会議が可能になり、情報共有がしやすくなった。また、本社の総務部から各拠点への連絡事項もこれまで特定便を使って紙で行っていたが、Teamsを活用することで総務部の負荷軽減と共有スピードの向上にもつながっている。」とのことである。

IT運用負荷の軽減効果については、「まだまだ道半ばであるが、ファイルサーバーの容量拡張作業がほとんど不要になったことや、セキュリティサービスのアップデートの自動化などで減ってきているイメージ。ネットワーク回線の改善や残りのクラウド化などが完了すると、システム管理者の負荷は刷新前の半分以下になる見通しだ。」と永松氏は語る。

今回サーバー更新の支援を行ったソルネットに対しては、「ソルネットは長いお付き合いの中でアオヤギのことをよく理解し、提案やサポートをしてくれることが魅力である。今後も変わらないサポートをお願いしたい。」と永松氏は語る。

今後の展望

「はっきりした効果がでるのはこれからだが、今後は拠点間で分断されている回線の整備などを進めていくなど、より円滑なネットワークの活用ができるようにしたい。また、今回導入したOffice 365は機能が非常にたくさんあるので、社員が自身でそれらを活用していってくれることを期待している。」と永松氏は語る。

例えば、今回全社員向けに導入したMicrosoft 365で、社員がpower automate for office 365を習得すれば、取引先の業務を自動化する新たな自社のサービスを創出することができる。「刷新前のコストを維持しながら、新しいことに挑戦できるようになったことがとてもよかったポイントだ。」(永松氏)

アオヤギの進化は止まらない。

担当より

「クラウドへの移行によるBCP対策や働き方改革の推進」「セキュリティ強化への対応」「ご担当者様のシステム管理負荷の軽減」等の課題解決に向けて、システムのクラウド化を推進いたしました。アオヤギ様とソルネットとの長いお付き合いの中、私自身は今回初めてプロジェクトに携わりましたが、ご担当者様にお話を伺う中で、「ソルネットを信頼頂いている」ことを強く実感いたしました。

より一層ご信頼いただけるよう、今後もお客様のIT環境の改善・有効活用に貢献していきたいと思います。

※当ページに記載されたソルネット以外の商品名/社名は一般に各社の商標または登録商標、サービスマークです。

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