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導入事例

Case study

現行システム資産を活用したオープン化で、柔軟な環境を実現

モダナイゼーション

ホシデン九州株式会社様(以下、ホシデン九州様)は、マイクロホンユニットやマイクロホンなどの音響部品を開発・製造・販売を行っている電子部品メーカーです。この度、サーバのリプレースに伴い、基幹システムの再構築を実施し、柔軟なシステム環境を実現されています。 今回、お客様の抱えていた課題やシステムの概要についてお伺いしました。

お客様の課題

「10年ほど前から、リプレイスを考えていたのですが・・・」と総務課課長の畠野 茂氏。
数年前に大阪にあるホシデン本社がリプレースをしたことや、近年のPCサーバの信頼性や可用性向上、またITがより身近で使いやすいものとなった現状を見据え、基幹システムが抱える種々の課題に取り組まれた。

基幹システム再構築までの経緯

「汎用機の老朽化や保守満了の度に基幹システムの再構築を考えていましたが、その際に大変な労力を要することや、オープン化に伴うソフトウェア費用のコスト等が、常にネックになっていました。」
「しかし、将来を見据えた基幹システムの最適化や、運用コスト削減などを考えると、オープン化をしておく方が、後々にメリットがあることも理解しています。」 と畠野氏は語る。

同社は、拡張性の低い古い汎用機システムへの懸念から、ビジネス環境の変化に対応した柔軟性の高い基幹システムへの再構築が必要と判断されたのである。

現行システム資産を活かしたい

各ベンダーからの提案を吟味した結果、弊社の"現行資産を活用したCOBOLマイグレーション提案"にお客様が興味を示された。
同社のメインフレームは約5年で更新してゆくため、段階的な再構築の選択肢も検討されたが、今回は一気に見直しに取り組まれた。

「やはり、今まで基幹システムで使っていた資産をできる限り活かしたい。出来合いのソフトではなく、自分たちが作った使い慣れたシステムで・・・」 と総務課 経理・電算係の安田氏が語る。

同社で自社開発を行っていることからも、現行資産を活かした状態でのシステム再構築を希望されたのである。

ソリューション

今回のシステム再構築のポイントは、"現行資産をいかに残すか"という点。
現行システムの保守担当者様が、新システム立ち上げ後も引き続きメンテナンスを行う事が前提条件であるため、COBOL資産をそのまま残した形での再構築を検討した。

【 再構築イメージ 】

【 再構築ポイント 】
画面はASP.NETで新規作成。 WEB環境があるクライアントであれば動作可能となった。
帳票はCOBOLプログラムが出力したスプールデータを、ActiveReportでPDFファイル化。COBOLプログラム改修を最低限に抑え、帳票のランニングコストも同時に削減。
本体のCOBOLプログラムは、ほぼ現資産のままMicro Focus Net Expressで変換・移行。
プロシジャーはC#.Netで再構築したが、基本的に現行処理の流れを踏襲。また"NHELP"等の独自機能についても同等機能を実装し、保守性を高めた。

既存データはSAM・ISAMファイルの構成を継承し、文字コードをShift-JISに変換したのみ。CSVファイルへのデータ抽出機能も実装した。

お客様の声

システム導入後の効果

システム導入後の効果について、畠野氏は次のように評価する。

「今回の新システムでは、従来のシステムに比べ処理パフォーマンスが大幅に改善しました。また、この機会にアプリケーションの見直しを行ったことで、必要最低限の機能に絞り込みシステムの移行本数を抑えたことから拠出費用が抑えられ、システムの安全性も強化でき、非常に安心して使用できています。」

また、そのほかにも、
「今回のオープン化で、将来的な移行も容易になり、総合的なコストダウンが図れました。帳票等のペーパレス化や、汎用機からPCにしたことによる運用費や光熱費の削減効果も大きいです」
と喜びの声を頂いた。

今後の展開について

最後に、導入した新システムへの今後の展望について安田氏に伺った。

「今までは、汎用機でシステムがすべて連動しており使い勝手が良かった。 今回は、オープン化の特徴でもあるソフトの組み合わせで構成されているため、各システム間の連動が難しい部分が課題として残っています。まずは、手作業でフォローしているところを改善していくことが目標です。」

お客さま情報

お客様名 ホシデン九州株式会社
設立 1968(昭和43)年 8月
資本金 9000万円
売上高 47億円 (2011年度)
従業員数 150人
所在地 福岡県鞍手郡鞍手町大字中山3024-38
主な事業 携帯用ハンズフリーマイク、携帯電話用マイク等の製造
URL https://www.hosiden.co.jp/company/network.html
#network010


担当SEより

今回のシステム再構築に当たり、弊社よりマイグレーション案と、新規に基幹システムを再構築する案の二つを提案させて頂いた。
結果としては、ご要望の強かった現行システム資産を活用したマイグレーション案を採用して頂いた。これにより、短工期での開発が可能となったものの、新規に再構築するものと比較し、機能を一から積み上げないため、機能面において一部お客様のサポートが必要でした。

そんな中、安田様をはじめ、既存システムに関わった方々のサポートにより、H社汎用機の独自機能部分の解析&移植作業も順調に推進することができ、検証テストにおいても、多様なテストケースを準備・ご提供いただく等、並々ならぬご尽力を頂けたことが、トラブルなく順調にサービスインできた最大の要因であると考えています。

今回の再構築に当たり、ご尽力頂いた皆様に、心から感謝申し上げます。

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